高校時代に出会った書に、感銘を受けて。書家 白石 一貴さん

フリーランスの多様な暮らし・働き方を、取材を通してご紹介する『隣のフリーランス』企画。今回は、書家の白石一貴さんのご紹介です。書家としての方に話を伺う機会なんてなかなかないいので、今回もここぞとばかりに溢れ出る質問をしてきました。

高校の授業で出会った書に感銘を受け、野球少年から書家の道へ

白石 一貴(しらいし かずき)/雅号:玄雨(げんう)さん(31歳)
職業:書家
現在の働き方:フリーランス(個人事業主)
WEBサイト:GEN-U SHIRAISHI WEBSITE
twitter::Gen-u Shiraishi Facebook:白石玄雨 Instagram:genu_shiraishi

白石さん、本日はよろしくお願いします!

書家の白石 一貴と申します。雅号は「玄雨(げんう)」です。

早速ですが、雅号とはどういったものですか?

書家として活動する時の名前です。雅号は自分でつけることもできるし、師匠からつけられることもあります。

書家になろうと思ったきっかけは何ですか?

元々は野球少年だったんです。書道とは無縁で、甲子園に行くことが幼い頃からの夢だったので、小中高まで野球漬けの毎日を送っていました。高校生の時に書道の授業があって、そこで猪股眠丁(いのまた みんてい)先生の書を見て、衝撃を受けて。「これが僕の進む道だ」と思いました。

ありきたりな表現ですが、運命のようなものを感じて、その日に野球部をやめて書道部に入部しました(笑)。

すごい!!思い立ったら即行動なんですね。どんなところに衝撃を受けたんですか?

書道は言葉を書くので、絵画とは違う魅力がありました。そして、墨の黒一色での表現することにも、心を掴まれました。

高校を出てから、どのような経緯で書家になったのでしょうか?

まず、書道ができる大学を探して、新潟の大学の書道学科に行きました。その後、2年間大学院に通い、書道の研究をしながら非常勤講師として新潟の県立高校で書道を教えていたんです。大学院を卒業してからは、地元、埼玉に戻って書道の教員として高校生に授業をしていました。

ただ、高校の教員をしながらだと思うように自分の作品を作る時間がとれないんですよね。授業の準備はもちろんですが、試験や部活の担当もあるので、朝から夜まで仕事をせざるを得ない。

表現したいものがあるのに、それを突き詰める時間がないというのがジレンマでした。そこで、学校の先生を辞めて書家として独立することに決めたんです。

 

ある1日のタイムスケジュール
6:30 起床/身支度/バターコーヒー飲む/スケジュール確認/瞑想
8:30 アトリエ掃除
9:00 作品制作 or 臨書
12:00 昼食/昼寝(20分程度)
13:00 PC作業(デザイン案件や企業との仕事関係)
15:00 書道教室準備(手本書きや道具の準備)
16:00 書道教室
21:00
22:00 作品制作(その日によって終了時間はバラバラ。徹夜もしばしば)
23:00 帰宅/夕食/風呂/ストレッチ/瞑想、白湯飲みながら読書 or 勉強
2:00 就寝

 

すごいご決断ですね……。
書家で独立されてから、すぐにお仕事に結びついたのでしょうか?

最初から書家としての仕事があって独立したわけではないので、生活のために午前4時~午前9時まで、スーパー品出しのバイトをしていました。これだと、午前9時から夜中まで自由に時間が割り振れるので、作品づくりや営業にあてられて、理想的でした。2、3年は、毎日3時間ほどの睡眠でしたが

書を必要とするのはどういう企業だろう?と考えた時に、お酒のラベルがいいのではと思って、酒造メーカーにアポをとって、自分でラベルを作って持ち込みもしましたね。

 

行動力がすごいですね!営業された時って、最初から会ってもらえましたか?

最初は思うように会ってもらえませんでした。ただ、たまたまテレビで取り上げられていた酒造メーカーの特集を見て……。同じ地域の同世代ということもあったので、親近感を持ち、すぐに連絡しちゃいました(笑)。

ラッキーなことに、その酒造メーカーから初めて仕事をもらえて、それ以降はその酒造メーカーさんからの紹介で、仕事が繋がっていきました。

 

行動あるのみですね! 他には何か仕事を広げる工夫をされたんですか?

はい。書家だけで広げていくのは難しいと思ったのと、芸術活動だけしていると社会との接点が乏しくなりがちなので、ソーシャルデザインのボランディア団体をつくって、イベントの企画をして、地域や市役所との繋がりを積極的につくりました。

そこで自分の存在をもっと知ってもらい、なにかしら社会の役に立ちたいなと。そして、仲良くなった後に、「書」の提案をする、という(笑)

戦略的ですね〜。

「最近は、書道を学べる学部も減ってきている」と話す白石さん。「書の文字としての造形美や、構図、墨の美しさをもっと知ってほしい」。

書に対する熱意と行動力を持ち合わせた、白石さんの今後のご活躍が楽しみです。白石さん、ありがとうございました。

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