中小企業庁より、2023年3月に行われた「価格交渉促進月間」のフォローアップ調査結果が公表されました。
中小企業庁では、毎年3月と9月を「価格交渉促進月間」として設定し、中小企業(フリーランス含む)が、原材料費やエネルギー価格、労務費などの上昇分を、発注側企業に適切に価格転嫁(値上げ)をしやすい環境を整備するための取組を進めています。
フォローアップ調査では中小企業に対し、30万社に対するアンケート調査と、約2,243社に対する電話ヒアリング調査を行い、価格交渉や価格転嫁が適切にできているかを確認しています。
その結果、下記のような実態が分かりました。
2022年9月の結果と比較して、価格転嫁の状況は、価格転嫁率が前回調査の46.9%から47.6%へ微増となったそうです。また、価格交渉や価格転嫁いずれの回答の内訳においても、良好な結果になった割合が増加する一方、良くない結果となった割合も増加し、二極化が進行しています。
その他にも、コスト要素別の価格転嫁の状況、価格交渉状況や価格転嫁状況の業種別ランキングなど、様々なデータがありますので、ご関心のある方はぜひ調査結果をご確認ください。
価格交渉促進月間(2023年3月)フォローアップ調査の結果について(中小企業庁)
中小企業庁では、これらの調査結果を踏まえ、発注側企業ごとの交渉や転嫁状況のリスト公表や大臣名での指導や助言を実施するとともに、業種別の自主行動計画やガイドラインの拡大等に取り組むそうです。
また、全国のよろず支援拠点に「価格転嫁サポート窓口」を設置するなど、下請中小企業による価格交渉を後押しする体制も整備されるそうです。
フリーランス協会からのお知らせ
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価格交渉促進月間 関連リンク(中小企業庁)
取引適正化に向けた5つの取組
https://www.meti.go.jp/press/2021/02/20220210006/20220210006.html
2023年3月の価格交渉促進月間について
https://www.meti.go.jp/press/2022/02/20230228002/20230228002.html
2022年9月「価格交渉促進月間」フォローアップ調査結果
https://www.meti.go.jp/press/2022/12/20221223005/20221223005.html
https://www.meti.go.jp/press/2022/12/20221223005/20221223005-1.pdf
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/follow-up/dl/202209list.pdf