11月16日(金)、大阪市ナレッジキャピタルにてフリーランス協会主催『人と組織、そして働く「検討会」-#03 組織における世代間ギャップ-を開催しました。
『人と組織、そして働く「検討会」』は、フリーランス協会関西Hubメンバーを中心に運営され、副業やテレワーク、フリーランスの活用など、変革の中にある企業としてどのような組織が望ましいのか。そして、組織内の個人として何が出来るのか?といったことについて、毎回テーマを設けて対話と実践をしていく場です。組織の管理部門や企業人、フリーランスなど、“人と組織”に関心の高い方々にお集まりいただいています。進行を務めるのはフリーランス協会関西Hubの中野と村中です。
グループでの対話を2回おこない、それぞれのグループで話し合った内容を全体に共有しました。
ここからは、共有された内容の一部をご紹介します。
■世代間ギャップを感じる時は?
“実務でコミュニケーションのツールが違う。電話なのか、メールなのか、Lineなのか。遅刻や退職の連絡をLineでするか、面と向かって話すのかに世代間ギャップがある。”
“年上は形式を重んじて、社内の序列や席順にこだわる。飲み会の席順を気遣って眠れなくなる新人がいる。”
“若い世代は承認欲求がつよいと感じる。いじめられないためには周りの人から認められないといけないと思っている。”
“若い人で合理性を求めて自分が納得できないと動けない部分があり、社内では誰にも相談できずに、その人の母親が仕事のことを聞いてきた事例があった。”
“社内システムの導入時に、長年のやり方を変えたくない年上の方々に苦労した”
“飲みニケーションの違い。断り方も先約があってというのではなく、「ちょっといいすわ」みたいな感じで断ってくる。就業時間中はオンでオフまで会社の人と一緒に過ごすのは違うと考えているのではないか。”
“飲みにケーションについて、年代の上の人も当時の飲み会は我慢して行っていた。楽しくて行っていた訳ではなく、ハブられないためというネガティブな理由だった。”
■育ってきた環境が世代間ギャップになっている
“育った環境で変わるのでは?年上には根性論がすごい方がいるのもそういう教育を受けた世代だったから。最近は大学での講義に取り入れられているワークショップも昔はなく、そういったやり方に年長者は慣れていない。”
“若い人は承認欲求が強いと感じるが、怒られ慣れてない環境で育っているのが関係しているのではないか?”
“漫画でスポ根が流行った世代は根性論、ポケモンの流行った世代はみんなで一緒といったように、その世代に流行った漫画がその世代の考え方に影響するのではないか。”
■働き方が変化している影響も…
“それまで会社に帰属意識があったが、10年先20年先同じ会社にいるかわからないという中で、会社の為のコミュニケーションから、自分の成長のためにコミュニケーションを取るようになっている。働き方に対する考え方が変わってきている。”
“仕事のやり方が昔から変わってきており、余裕がなく失敗を怖がるようになっている。”
“世代間ギャップという言葉は相手の背景を理解しようしない人が言い訳に使っているのではないか?生まれた環境は違うのに理解しようとしないことから生まれている。受け入れている人の間ではギャップはないが、逆に、俺たちはこうだと対立構造を作ろうとするから世代間ギャップという言葉が生まれている。マイノリティーが認められていく世の中になっていくが、相手を受け入れず戦っている人達が「世代間ギャップ」という言葉を作り出している。”
■世代間ギャップ以外のギャップ…
“世代間ギャップより経験、知識、スキルによるギャップが大きい”
“年齢が上がり家族が出来ると働く理由が変わっていくこともある。外国人も入ってくる中で、そちらの方が、ギャップが大きくなる。宗教観の違いなど。みんなが気持ちよく接するためには適度な距離間が必要で、お互いを理解しようとするしかない。”
“世代間ギャップではなく、価値観ギャップ?業界にもよるのでは?”
■目の前の人と丁寧なコミュニケーションが大事
“目の前の人がどうかによるので、あんまり世代に関する先入観を持たないコミュニケーションをしないといけない。”
“仕事の後のコミュニケーションでは素が見えるというメリットがある。さばさばしているように見えて、コミュニケーションをとってみると実は気にかけてほしいというところが見えてくる。”
“世代間ギャップを意識すると、バイアスがかかってしまって余計にこじれてしまっているのではないか?ギャップは最初からあるものだと思って接していくしかない。”
前回は頻繁に話題に上がっていた世代間ギャップですが、いざ話し合ってみると問題の本質は世代間とは違うところにあるといった声が多く、これから多様な人材が働く中で出てくるギャップに対して丁寧なコミュニケーションが求められているようです。全体共有の後には、ギャップを埋める一例として、中野が前職で取り組んだオフサイトミーティングでの自分語りの事例を紹介、顕在的に対立が生まれていることも、その人の過去の経験を聞くことで潜在意識の中で共感できる部分が見つかり、相手のことを理解できるようになった話で第3回目の勉強会は締めくくられました。
次回は12月21日(金)19時~21時で開催します。テーマは「ぶっちゃけ!いますぐ取り組むべき自社組織の課題」です。終了後には懇親会も予定しております!お楽しみに!