自転車配達員の方々の労災保険特別加入について

こんにちは。ヒラマリです。先ほど開催された労働政策審議会の労災保険部会に出席してきました。

当協会で昨年12月~今年3月にかけて実施し、厚労省に提出していた「フードデリバリープラットフォームサービス8社に対する実態調査」(うち6社が回答)に基づき、自転車配達員に対する特別加入制度の対象拡大が検討されるということで、フードデリバリーサービスの業界団体として今年3月に設立された「一般社団法人日本フードデリバリーサービス協会」の発表に加えて、当事者の声を少しだけコメントさせていただきました。

一般社団法人日本フードデリバリーサービス協会様の発表資料はこちら
特別加入制度の対象範囲の拡大に関する検討事項(厚労省作成)はこちら
業種区分及び新設予定区分の料率設定案(厚労省作成)はこちら

私からお話しした内容は、以下のとおりです。

フリーランス当事者の中でも、労災保険のニーズは職種によって大きな違いがあります。
リモートでのデスクワークが中心で、就業中とプライベートの切り分けが難しいビジネス系フリーランスの間では、保険料を自己負担してまで労災保険に入りたいという声はさほど多くないので、フリーランス全体でみると、労災保険のニーズは45.9%程度です。

しかし、フードデリバリー配達員の方々は、常に事故リスクと隣り合わせであり、プラットフォームが提供する民間保険はあるものの、事故報告によるペナルティを恐れて報告できないという話もあり(ペナルティについては一部、実態とは異なる都市伝説のようなものもあるようですが)、労災保険を求める声がSNS等でも散見されます。

実際、フリーランス協会でも、2020年5月よりUber様と提携し、Uber Eats配達員の方々に対して傷害補償付きベネフィットプランのOEMを提供していますが、オプションの所得補償制度も含めて、フードデリバリー配達員の方からのお問合せは多く、強い関心とニーズを感じています。

そんなわけで、私からは、「自転車配達員にとっての特別加入制度の対象拡大は、安心してフードデリバリー業務を継続するための最低限のセーフティネットであり、ぜひとも前向きにご検討頂きたい」とコメントさせていただきました。

また、特別加入制度の範囲拡大と同時並行で、配達員の方々の安心・安全のため、以下の点についても引き続きご検討頂きたいと思っております。

・配達遅延によるアルゴリズムへの影響やペナルティ不安で、配送中に怪我の対処ができないといった問題の解決
・フードデリバリーは失業者、生活困窮者の受け皿になっている側面もあり、保険料の自己負担がネックとなり加入したくてもできない人がいる可能性
・他方で、特別加入制度への組み入れではなく、労働者性を認めてほしいという声も根強く存在するため、プラットフォームとユーザーの間においてビジネスモデルに関する適切なコミュニケーションと理解がなされることが大切

ぜひ前向きな検討を、どうぞよろしくお願いいたします。

 

なお、会議の後半では、ITフリーランスのマッチング事業者と保険会社によって今年2月に設立された業界団体「一般社団法人ITフリーランス支援機構」から、ITフリーランスの特別加入制度での受け入れを求める発表もありました。

一般社団法人ITフリーランス支援機構様の発表資料はこちら

保険料自己負担での労災加入を求めるエンジニアがどの程度いるかは分かりませんが、少しでも安心できる方がいるのであれば、無いよりあった方が良い制度だと思います。
ちなみに、国内のITフリーランス人口は約176,000~256,000人だそうです。すごい人数ですよね。

フリーランス協会にもエンジニアをはじめIT人材の会員がたくさんいらっしゃるので、ITフリーランス支援機構様とも、引き続き様々な連携を図ってまいりたいと思います。

 

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