国土交通省貨物課より『飲食物等のデリバリーに係る貨物自動車運送事業法の遵守について』通知がありましたので、お知らせ申し上げます。
いわゆる白トラ行為(※)は法令違反になります。
※白トラ行為…貨物自動車運送事業法に基づく許可や届出が必要になる車両にて、他人からの需要に応じて有償で貨物を運送する行為
フードデリバリー配達員等のお仕事に従事されている方は、うっかり捕まることのないよう、くれぐれもご留意ください。
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210607【通知】飲食物のデリバリーに係る貨物自動車運送事業法の遵守徹底について_
(以下、一部引用)
~飲食物等のデリバリーに係る貨物自動車運送事業法の遵守について~
昨今、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、デリバリーを活用するといった新しい生活様式が普及しているところ、主に自転車又は原動機付自転車を用いて飲食物を始めとする商品を消費者に配達するデリバリーサービスへのニーズが高まっているものと承知しております。
こうした中、昨年、飲食物のデリバリーに際して、配達員が貨物自動車運送事業法(平成元年法律第 83 号)第 36 条第1項に基づく事前の届出をせずに二輪の自動車を使用したため、当該配達員が同項違反により検挙されるという事案がございました。
他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業を経営しようとする場合には、使用する自動車の種類に応じて、同法に基づく許可の取得又は事前の届出が必要です。また、同法に基づく必要な手続を経ずに、他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業を経営した場合には、同法第 70 条等に規定する罰則の対象となります。
今後も、飲食物等のデリバリーに係るニーズの一層の高まり及びデリバリーサービスへのより多くの配達員の参画が予想される中、上記のような法令遵守への意識が欠如した行為はあってはならないことです。
参考として、関連する法律も掲載されていますので、あわせてご確認ください。
【参照条文】
○貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)(抄)
(定義)
第二条 この法律において「貨物自動車運送事業」とは、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業及び貨物軽自動車運送事業をいう。
2 この法律において「一般貨物自動車運送事業」とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車を除く。次項及び第七項において同じ。)を使用して貨物を運送する事業であって、特定貨物自動車運送事業以外のものをいう。
3 この法律において「特定貨物自動車運送事業」とは、特定の者の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業をいう。
4 この法律において「貨物軽自動車運送事業」とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車に限る。)を使用して貨物を運送する事業をいう。
5~7 (略)
(一般貨物自動車運送事業の許可)
第三条 一般貨物自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
(特定貨物自動車運送事業)
第三十五条 特定貨物自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2~8 (略)
(貨物軽自動車運送事業)
第三十六条 貨物軽自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、営業所の名称及び位置、事業用自動車の概要その他の事項を国土交通大臣に届け出なければならない。当該届出をした者(以下「貨物軽自動車運送事業者」という。)が届出をした事項を変更しようとするときも、同様とする。
2~5 (略)
第七十条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の
罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第三条の規定に違反して一般貨物自動車運送事業を経営した者
二~五 (略)
第七十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは百五十万円以
下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 (略)
二 第三十五条第一項の規定に違反して特定貨物自動車運送事業を経営した者
第七十六条 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一~八 (略)
九 第三十六条第一項の規定に違反して、貨物軽自動車運送事業を経営した者
十・十一 (略)
交通事故防止に関する通達も、合わせてご覧ください。