プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス協会

【イベントレポート】株式上場時は外部人材の活用が有効!課題解決のためにフリーランスを活用する方法をお聞きしました!

イベント情報

日時:2019年4月23日 18:30~21:00

株式上場を考えているものの、業務プロセスを上手く進められず困っている企業もあるかと思います。そんな時は外部人材を活用して課題の解決を狙うのも1つの手です。なぜなら、外部人材に任せるからこそ解決できることがあり、なかには外部人材を活用して上場に至った企業もあるからです。

そこで今回は3つの人材会社からエキスパートをお呼びし、上場前後の課題を解決するための人材活用方法を教えていただきました。

登壇者・ゲスト・パネリスト

株式会社みらいワークス代表取締役社長:岡本 祥治さん

エッセンス株式会社 プロパートナーズ事業部 マネージャー、One HR 共同代表:島崎 由真さん

株式会社Waris リクルーティングコンサルタントチーム ディレクター:蟻川 理香さん

オープニング

オープニングでは、フリーランス協会事務局メンバーの島崎由真さんが挨拶をしました。島崎さんは人材会社の「エッセンス株式会社」で働きながら人材会社に勤めている人たちが集結してできた団体「One HR」の共同代表をしています。主に、フリーランス市場の現状について説明しました。

島崎氏ーーリクルートワークス研究所が2018年に発表した調査結果によると、日本でのフリーランス人口は独立系・兼業系合わせて440万人程度で就業者全体の約7%にあたるといわれています(http://www.works-i.com/column/jpsed2018/sun1/)。

現在はフリーランス向けの求人仲介サービスも誕生していることや、人事や広報のフリーランス活用が増えています。アメリカでもフリーランスとして活動をする人が増えているため、日本でもフリーランス人口は増える可能性が高いです。

その他に、外部人材を活用すると人材の補完や、従業員の業務量軽減につながる可能性があることなどのメリットについても触れました。

みらいワークスの上場に至るまでのプロセス

オープニングトークが終わった後は、みらいワークスの岡本氏に自社の上場に至るまでのプロセスを話していただきました。

みらいワークスは外部人材を業務委託という形態で提供している企業ですが、2017年に東証マザーズに上場しました。みらいワークスが上場できたのも外部人材を活用したからだと岡本氏は話します。

岡本氏ーー設立当初は自社に3人しか在籍していませんでしたが、従業員のみで業務を回せました。しかし設立からしばらく経って業務量が増えてからは、自社の従業員だけでは業務を回せなくなりました。その時に考え付いたのが、外部の人に働いてもらうことだったのです。

幸いにも当社には人材に関するデータベースがあったので、登録しているスタッフに声をかけることができました。そのおかげで、設立当初を乗り切れたといっても過言ではありません。

人材会社を営んでいる岡本氏が話す内容だからこそ、説得力を感じました。社員を雇用するだけではなく外部人材の力を借りることも業務を円滑に回すためには大事なのかもしれません。

2015年7月〜上場の準備を開始

岡本氏は設立から3年以上経ってから、東証マザーズへ上場する準備を開始しました。上場の準備に取りかかった頃も岡本氏は外部人材を活用したそうです。

岡本氏ーー証券会社や監査法人に契約を結んでもらうために従業員への新人教育やワークショップのファシリテーター、経営顧問や内部統制に関する書類づくりも外部人材を活用しました。その結果、設立から約5年9カ月で東証マザーズへ上場できました!

外部人材を活用した結果、設立から6年弱で上場できたみらいワークス。外部人材の大切さをさまざまな企業に伝えていくと話していたのも印象的でした。

人材会社3社の担当者によるトークセッション

みらいワークスの話が終わった後は人材会社3社の担当者によるトークセッションを行い、企業へ人材を派遣する時に意識していることを話していただきました。

人材会社どうしでも考えは同じだったり違ったりと、とても活発な意見交換が行われました。ここでは、3つの場面に分けてどんな話があったのか紹介します。

上場の準備をしている時に求められる人材

上場の準備期間には、経営のルールを考えたり、業務内容をシステム化できたりする人材、メンバー同士の意見をまとめられそうな人材などが求められるのだそうです。

また、従業員と経営者の関係性がうまくいっていなかったりする企業に人材を派遣する場合は、彼らの考えを一致させるためのワークショップを行えるプロ人材も必要になります。

準備期においては、チーム内の意見をまとめたり、上場に向けたルールづくりをするといったファシリテーター的な人材の需要が高いのですね。

上場間近の時に求められる人材

社内のカルチャーをベンチャー企業のものから上場企業に変えられる人はニーズがあります。それは、上場をした場合は上場企業独自のルールが設定されるからです。そのため、企業で上場までのプロセスを踏んだことがある人は重宝されるのです。

また、社員の採用がうまくいかない企業に対しては、採用のプロを送り込むようです。

他にも、外部の人材として派遣された人が企業の社外取締役に採用されるパターンがあると話していたのも印象的でした。

IPOから数年経った企業へ人材を派遣する時に求められる人材

M&Aを経験したことがある人や、経営業務・事業推進に携わった経験も重宝される要素のひとつです。M&Aで失敗する確率を減らすために、アドバイザーを送り込む場合もあるからです。

さらに(入社時期の違いによって)従業員間で会社に対する意識の違いがある場合は、組織づくりに携わったことがある人事経験者を送り込み、スタッフ同士の価値観をそろえることに取り組んでもらうこともあるようです。

IPO自体が常に発生する事柄ではないからこそ、M&Aの経験者や経営業務に携わったことがある外部人材は重宝されるということですね。

トークセッション終了後は質問タイムや交流会が実施され、無事にイベントが終了しました。

外部人材を活用して企業の課題を解決するのも1つの方法!

どんな人材を活用するかで、課題解決度は変わります。そのための「人材」は、いまや社内だけではなく、外部の優秀なプロフェッショナルへと視野を拡げることで新たな可能性が生まれています。

そんなときに力強いのは、今回登壇してくださったような人材系企業です。人材系企業に派遣してもらった外部の人材を社内で活用すると、社内に新たな文化が生まれ、自社の従業員のみでは解決できなかったことが解決する可能性もあります。そうすれば、上場することも夢ではないかもしれませんね。

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