自分の名前で仕事をしたい人のための非営利支援団体 一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(東京都中央区、代表理事:平田麻莉、以下「フリーランス協会」)は、「フリーランス白書2025」を公開いたします。
今年のフリーランス白書は、毎年定点観測している「年収」「満足度」「仕事獲得経路」などの項目に加えて、「今の働き方の課題」「偽装フリーランスの懸念」「フリーランス新法の影響」「インボイス制度に関する状況」「フリーランスと名前(選択的夫婦別姓)」といったテーマで調査を実施しました。
また、全国軽貨物協会の協力を得て行った「軽貨物ドライバー実態調査」、日本フードデリバリーサービス協会の協力を得て行った「フードデリバリー配達員実態調査」の結果も採録しています。
(「フードデリバリー配達員実態調査」は、インターネット調査結果を速報として2024年8月に先行公開済みですが、今回の白書では新たにグループインタビュー調査結果も公開いたしました。)
本調査結果が、フリーランスが安心して活躍できる社会に向けた環境整備の一助となると同時に、一人ひとりのフリーランスが自身のキャリアアップや生存戦略を考え、自律的に意思決定するための参考となりましたら幸いです。
▼PDFダウンロードはこちら
「フリーランス白書2025」調査サマリー
第1章 フリーランス実態調査結果
■フリーランスの稼働時間と収入
・月間稼働時間は「140~200時間未満」が最多で33.7%、次いで「100~140時間未満」が19.2%
いわゆるフルタイムの「月間140時間以上」は回答者全体の47.1%
・年収は「200~400万円未満」が26.5%、次いで「400~600万円未満」が21.0%
「年収400万円以上」は全体の47.7%で、自身の収入が世帯収入の「8割以上」を占める人は45.7%
■仕事獲得経路
・最も稼げる獲得経路は1位「人脈」2位「過去・現在の取引先」3位「エージェントサービス」
・活用している営業ツールは「ビジネス用メアド」「名刺」が6割、「SNSアカウント」は5割
■フリーランス・パラレルキャリアを選んでいる理由
・働き方の裁量・キャリア自律の観点もしくは柔軟性・ワークライフバランスの観点が中心的な理由
■今の働き方に対する満足度
・多くの項目で7~8割の人が満足しているが、「多様性に富んだ人脈形成」「収入」「社会的地位」に満足している人は3~4割
■フリーランスや副業で働く上での課題と改善傾向
・ライフリスク(健康・子育て・介護等)に関する社会保険・社会保障や、社会的信用力の向上を求める声が上位に
・フリーランス法と労災保険特別加入制度の対象拡大は、課題が改善されてきているという実感につながっている
■偽装フリーランスの懸念
・回答者の約3割が「偽装フリーランス」として発注元の指揮監督下で働かされている疑いがある
・労働者性の判断基準で該当し得る項目については、職種毎に傾向の違いがみられる
■フリーランス法施行の反響
・回答者における認知度は98.7%、理解度は66.8%
・新法について取引先との会話に出たことがあると答えた人は2割にとどまる
■インボイス制度に関する状況
・インボイス登録申請者は47.8%、該当職種だが登録するつもりはない人は30.2%で、昨年調査から登録申請者が6.3%増加
・登録申請者のうち価格転嫁できた人は18.7%、免税事業者のうち契約解除や報酬値下げになった人は25.4%
・課税事業者で請求・支払関連書類に消費税の記載がある人は9割だが、免税事業者では6割にとどまる
■フリーランスと名前
・活動の際に使用している名称は戸籍上の名前が6割で、屋号やビジネスネーム、旧姓など戸籍上の名前以外を使用する人が4割
・「選択制夫婦別姓制度を導入した方が良い」は全体の62.3%(女性だと69.6%)、「どちらでも良い」が27.0%
第2章 軽貨物ドライバー実態調査結果
■軽貨物ドライバーの稼働時間と収入
・1日の稼働時間は「5~10時間未満」が最多で42.3%、次いで「10~15時間未満」が35.9%。「15時間以上」も6.0%存在
・月間稼働日数は「20~25日未満」が最多で37.9%、次いで「25日以上」が29.0%、「15~20日未満」が13.9%
・年収は「200~400万円未満」が最多で40.9%、次いで「400~600万円未満」が22.4%、「200万円未満」が21.6%
・平均日当は「1万~1万5千円未満」が最多で27.6%、次いで「1万5千円~2万円未満」が26.6%、「5千円~1万円未満」が17.1%
■軽貨物ドライバーの取引実態
・他のフリーランス職種よりも軽貨物ドライバーの取引企業数は少ない傾向があり、1/4が1社依存の状態
■軽貨物ドライバーを始めた理由
・軽貨物ドライバーの求人は、働き方の裁量や柔軟性の高さ、高収入を謳っていることが多く、そこに惹かれて仕事を始めた人が多い
■今の働き方に対する満足度
・全般的な満足度は46.4%とフリーランス全体パネルと比べて大幅に低く、特に「収入」「社会的地位」の不満割合が高い
・不満の理由は、経費や配送ノルマの増大に対して配送単価・報酬が上がらず低いこと、大手キャリア・元請け事業者との関係性など
■軽貨物ドライバー業務の継続意向
・41.5%が「ずっと続けたい(3年以上)」、36.5%が「しばらくは続けたい(1~3年程度)」と回答し、約8割に継続意向がある
・主な理由は、勤務時間や年齢による制約の低さ、収入確保、裁量、人間関係のストレスの低さなど
■一人親方で働く上での課題と改善傾向
・最低賃金、健康保険組合、労災保険、厚生年金、失業手当など、労働者と同等の規制や社会保障を求める声が上位に挙がっている
■偽装フリーランスの懸念
・フリーランス全体パネルと比べて労働者性の判断基準に当てはまる回答者が多く、指揮監督下で働かされている疑いのある人が半数以上
■フリーランス法施行の反響
・回答者における認知度は78.8%、理解度は34.7%で、新法について取引先との会話に出たことがあると答えた人は6%にとどまる
■インボイス制度に関する状況
・登録申請済みが38.0%、申請意向が13.2%、該当職種だが登録するつもりはない人は26.6%
・値上げ交渉の結果、価格転嫁できた人とできなかった人がそれぞれ14.2%ずつで、6割の人は値上げ交渉そのものができていない
■2023年度の確定申告状況
・8割の回答者が確定申告を行っている
■ライドシェアドライバーへの興味有無とその理由
・「ぜひやってみたい」が8.9%、「条件次第ではやってみたい」が41.9%で、全体の約半数が興味を持っている
■安全対策強化への認知と対応のための要望
・2025年4月から始まる貨物軽自動車運送事業者の安全対策強化の認知度は56.0%、内容に関する理解度は31.4%
第3章 フードデリバリー配達員実態調査結果サマリー
■フードデリバリー配達員の稼働時間と収入
・1週間の平均稼働時間が「週40時間未満」の時短・副業・すきまワーカーが73.9%、「週40時間以上」のフルタイムワーカーが26.1%
・1週間の平均報酬が「1万円~3万円未満」が30.3%で最多、次いで「5万円~10万円未満」が22.5%、「3万~5万円未満」が18.4%
・個人年収に占めるフードデリバリー配達員としての収入割合は「10割(専業)」が26.9%、「2~3割」が19.0%、「1割」が17.3%
・フードデリバリー配達員以外の収入源(本業・兼業)は、「フリーランス」29.1%、「正社員」22.4%、「パート・アルバイト」10.4%
■フードデリバリー配達員の取引実態
・配達手段は「原付バイク」が53.1%で最多、次いで「自転車」が23.4%、「軽貨物車両(軽自動車含む)」が21.2%
・直近6カ月間で、48.9%が1つのプラットフォームしか使っておらず、残りの半数は複数のプラットフォームを使い分けている
■主要プラットフォーム6社の満足・不満項目
・Uber、出前館、menu、Wolt、ごちクル、くるめし弁当の6社について調査したが、各社ともに満足項目と不満項目の両方で同じ項目が
選ばれていることが散見され(報酬額の算定方法の透明性、業務割り振りの公平性など)、感じ方には個人差があることがうかがえた
■アカウントが停止された経験
・アカウントが停止された経験を持つ配達員は1割に満たなかった
■フードデリバリー配達員を始めた理由
・過半数が選択した理由は「時間の制約がなく働ける」「自分の裁量で働ける」「収入を上げる」であった
■今の働き方に対する満足度
・全般的な満足度は「満足」が66.9%、「不満」が12.4%、「どちらでもない」が20.7%であった
・満足度が特に高い項目は、「プライベートの両立」「就業環境」「仕事上の人間関係」「達成感/充実感」であった
■フードデリバリー配達員業務の継続意向
・「ずっと続けたい」が25.5%、「しばらくは続けたい」が54.8%で、全体の8割が継続を意向している
■ギグワークとスポットワーク
・「ギグワーク(業務委託契約)しかやっていない」が68.9%、「ギグワークとスポットワーク(雇用契約)を両方やっている」が10.2%、
「わからない・特にこだわりはない」が18.5%、「スポットワークしかやっていない」が2.3%
・仕事を選ぶ時に重視している項目の上位3つは「シフトの有無」「お金のもらい方(歩合制/時間給)」「上司・管理者(指揮命令)の
有無」で、それらがスポットワークよりギグワークを選んでいるフードデリバリー配達員が多い背景にあると考えられる
■ライドシェアドライバーへの興味有無とその理由
・「ぜひやってみたい」が10.3%、「条件次第ではやってみたい」が44.0%で、全体の半数が興味を持っている
・条件次第の条件としては、雇用前提の日本版ライドシェアではなくギグワークになること、報酬増、安全面のルール整備などが挙がった
■ 2023年度の確定申告状況
・全回答者の68.0%、申告の必要性がなかった人等を除いた「申告の必要があると認識している回答者」の96.6%が確定申告を行っていた
引用・転載にあたってのお願い
本調査結果は、下記条件に基づき、ご自由に引用・転載いただくことができます。
1)必ず下記のクレジット表記をお願いします。
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
「フリーランス白書 2025」
2)当協会事務局へ掲載報告をお願いします。
・ウェブサイトの場合:メールにて掲載 URL をお知らせください
・印刷物の場合:掲載された書籍や記事を郵送またはメールでお送りください
・テレビ放映の場合: 予め放映日をお知らせください
取材申込み、ご質問等のお問合せ
こちらのフォームよりお問合せください。広報担当より、順次お返事させていただきます。
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会について
「誰もが自律的なキャリアを築ける世の中へ」というビジョンを掲げ、自分の名前で仕事をしたい人のためのインフラ&コミュニティ。年会費1万円で賠償責任補償や所得補償制度、各種優待が使えるベネフィットプラン(福利厚生制度)の提供のほか、政策提言、キャリア支援、ジョブ創出、地方創生など、様々なプロジェクトが進行し、多彩なイベント運営等を行う。
また、副業・兼業人材の仲介事業者と連携した「求人ステーション」で、企業に対する副業・兼業人材活用アドバイス・コーディネートを実施。多様な働き方を志向する人々が安心して働くことができる環境づくりと、新たな活躍の場を広げる取組みを推進している。
会員総数124,644名、一般会員数20,126名、法人会員238(内、コワーキングスペース106)社。(2025年2月末現在)
<団体概要>
・法人名 :一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
・URL :https://www.freelance-jp.org
・代表理事:平田麻莉
・設立日 :2017年1月26日(同年4月20日に一般社団法人化)
・所在地 :東京都中央区京橋2-13-10 京橋MIDビル4階
