【図解でわかる】副業の労働時間管理とは?通算制度の見直しって?

どうも、フリパラ編集部のJuliです。

  • 副業をして収入をアップしたい
  • 趣味で収入を得たい
  • 好きなことを仕事につなげたい

とあなたも思っているのではないでしょうか?

副業をしたいと思っても、なんだかよくわからないことが多くて不安な人も多いですよね。そんなあなたのために今回は労働時間の管理について、ピンポイントで解説していきます。

副業をする上で企業側も労働者側も重要なポイントになる労働時間。副業を始める前に知っておくべき知識を図を使ってわかりやすく解説していきます!

また2019年5月10日の規制改革推進会議において、働き方の多様化に資するルール整備についてという規制の変更案が出されました。その中には今まで問題となっていた兼業・副業の労働時間を通算する条項を変更する内容も盛り込まれています。

兼業や副業を取り巻く環境がどのように変わっていくのか、私たちが気をつける点についても解説します。

そもそも労働時間って?

まずは労働時間について確認しましょう。労働時間とは労働基準法という法律で定められています。

労働基準法で覚えていてほしいこと、それは労働基準法とは、雇用されている労働者を守るために制定された法律であるということです。

雇用関係が発生する場合、どうしても雇用される側は弱い立場になります。そのため、この法律は、労働者が人として生活を営むために必要な、最低ラインの労働条件を定めることで、労働者の権利を守るために制定された法律と言えます。

この労働基準法で定められているのが

  • 休憩時間を除いた40時間/週を超えて労働させてはならない
  • 休憩時間を除いた8時間/日を超えて労働させてはならない

他にも休憩時間や有給休暇など、労働時間・賃金・休日・安全と衛生について幅広く細かく規定されています。(引用元:労働基準法

この労働基準法に該当するのは、正社員やアルバイトなど、雇用関係が発生する働き方です。

個人事業主やフリーランスなどの働き方は、誰かに雇用される労働者ではないため対象外となります。

兼業・副業をするときの労働時間の考え方

ここでは労働時間管理において大切な法定時間内労働法定時間外労働について解説します。あまり聞きなれない言葉ですが、残業代が発生するかしないかの目安となる大切な基準です。

法定時間内労働とは、労働基準法で定められている1日8時間、週40時間のことです。法定時間外労働とは、1日8時間、週40時間以上働いた全ての労働時間のことを指します。

この基準のどちらか一方を超えた時に、雇用主は労働者へ割増賃金を支払います。

では兼業や副業の場合はどうなるのでしょうか?

なんとなく別々に計算するように思いますよね。実は労働基準法では以下のように規定されています。

労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。/引用元:労働基準法 第三十八条

また、この条文は1948 年の厚生労働省通達によって、本業と副業で雇い主が違う場合でも雇用関係が発生する限りは通算すると解釈されるようになりました。ポイントは雇用関係が発生するかどうかです。

つまり、業務委託(請負契約や準委任契約)で兼業・副業をしている場合は、労働基準法の労働時間に関する規定は適用されません

一方でアルバイトやパートなど雇用関係が発生する形での兼業・副業を行う場合は、雇用主である企業に労働時間の通算義務が発生します。

これがいわゆる労働時間の通算が必要とされる背景なのですが、言葉だけではわかりづらいので次の図をご覧ください。

1日の労働時間管理

例えば、本業を7時間、アルバイトなどの副業で3時間働いたとします。1日の労働時間は8時間以内と労働基準法で定められているので、副業で働いた2時間に対して残業代が発生します。

上図の場合、残業代は副業中に発生しているので、副業先の事業所が支払うことになります。(参照元:厚生労働省「副業・兼業の促進に関する ガイドライン」

次に週で労働時間を考えてみましょう。

  •  本業 8h
  •  本業 8h
  •  本業 8h
  •  本業 8h
  •  本業 8h
  •  副業 3h

本業はフルタイム勤務、日曜日を使ってアルバイトをしたとします。すると、副業に当たる3時間は法定時間外労働となり、同じく副業先の事業所に残業代の支払い義務が発生します。

割増賃金(残業代)については、次の表を参考にしてください。

割増賃金率の表 引用元:東京労働局「しっかりマスター 労働基準法 割増賃金編」

このように本業とは働く場所が変わっても、1日8時間、週40時間を越えると割増賃金の支払い対象となるのが労働時間の通算という考え方です。

支払い義務をおうのは副業先の事業所です。しかし本業の事業所は従業員が兼業・副業先で雇用されている場合、労働時間を把握することとされています。

日本企業のほとんどが就業規則で兼業や副業を禁止している理由の一つが、この労働時間の把握が現実的に難しいと言われているからです。

リアルとかけ離れた労働時間の通算義務が見直される?

これまで労働時間と兼業・副業に関する労働時間の通算について解説しました。全然知らなかった!という人も多いですよね。

副業でも割増賃金になるなんてラッキー!

って、思ったんじゃありませんか?でもちょっと待ってください。

割増賃金は支払う企業側にとっては、手痛い出費になります。できれば通常の賃金で働いてくれる人を選びたいと思うのは当然です。

その結果、割増賃金になってしまう労働者を避けるという傾向になってしまいますよね。または労働者側が副業であることを隠してしまうかもしれません。

また労働基準法では、労働時間を通算してくださいねと言いつつ、

  • 本業の企業が副業の労働時間を把握する義務がない
  • 本業の企業が副業の労働時間を把握する権利もない

ので、労働者の自己申告になるのです。しかし、副業をしていると言いたくない人も当然いますよね。

それに加えて、副業を行う人は収入アップやスキルアップなど、自分で副業を行う選択をしています。

企業が労働者へ副業を強制しているわけではないため、弱い立場にある労働者を保護するという本来の目的とのズレも指摘されています。

このような背景から、企業側が労働者の副業状況を把握するのは難しく、労働時間の通算義務は実態に則していないという声が、有識者の間で出てきています。

労働時間の通算はどのように変わるのか

今回、内閣府の規制改革推進会議において審議された「働き方の多様化に資するルール整備について」には、以下のような記述があります。

① 上記の解釈の根拠となる1948年の通達を改定し、労働時間の通算規定は同一事業主の範囲内でのみで適用し、自己の自由な選択に基づき働く労働者を雇用する、他の事業主には適用しないこと
② 主たる事業主は健康確保のための労働時間把握に努めるものとすること
引用元:「働き方の多様化に資するルール整備について」

つまり規制が変更されると、雇用先が違う場合は企業ごとに労働時間を計算することになります(労働時間を通算しない)。ここが大きな変更点ですね。

②の企業は労働者の健康を保つために労働時間を把握する努力をしてねというのは、今まで通りです。労働者の自己申告という点も変わりません。

規制の変更によって気をつけるべき点は?

これから規制の変更がされていくことで、副業解禁に踏み出す企業が増えていくことは、副業に挑戦したいあなたにとって良い変化と言えるでしょう。

しかし兼業・副業の労働時間を通算する考え方は、長時間労働の抑止を目的としていました。今までほとんど機能していなかったとはいえ、兼業・副業で長時間労働にならないように法律で規制されていました。

そのため労働時間の通算義務がなくなると、長時間労働になりやすい環境になってしまうのではないかという不安があります。

でもよく考えてみると長時間労働の問題は兼業・副業だけでなく、勤め先が一ヶ所でも存在します。

だからこそ大切なのは、どんな選択をするにしても、自分で管理・コントロールする意識を持つことです。そして困った時に相談できたり、協力してくれる仲間を作ること、法的なアドバイスや相談ができる弁護士やサービスを利用することです。

まとめ

いかがでしたか?

多様化する価値観によって、私たちは自分に合った働き方を選択しやすくなっています。

しかし自分で自分を守る・管理する必要性も高くなっています。兼業や副業を行う場合、あなた自身が労働時間の管理をしっかり行わなくてはいけません。

兼業・副業をすることで労働時間が増え、健康面に支障をきたしたり本業に影響が出てしまった場合、働き続けることが難しくなってしまします。正しい知識を身につけ、正しい労働時間の把握や管理を行いましょう。

また相談や協力できる友人や仲間、法律に詳しいアドバイザーやサービスを利用することも視野に入れましょう。いつも、自分ひとりでがんばらなくてはいけないわけではありません。常に新しく正しい情報を収集し、あなたが希望する生き方や働き方を実現してくださいね。

(記事ここまで)

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