読売新聞朝刊にコラムが掲載されました

新年あけましておめでとうございます。
本日の読売新聞朝刊で、フリーランスなど多様な働き方を支える制度設計の必要性について論じた代表理事の平田のコラムが掲載されました。

コラム本文を紹介します。(紙面は文字数調整で若干の修正が入りました)
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人生100年時代と言われる。定年後は再雇用されない限り、誰もが組織に属さない働き方、つまりフリーランスになりうる。

土壌は整いつつある。情報技術(IT)を活用した業務委託のマッチングサービスの登場で、会社の看板ではなく個人の名前で仕事ができる機会が増えた。
スマートフォン1台あればどこでも働けるため、独立や開業の敷居も急速に下がった。副業への関心も高まっている。現在日本のフリーランス人口は副業・兼業を含めて440万人で就業者全体の7%だが、米国では2027年にフリーランス人口が働く人の過半数をしめるという予測もある。

この流れはもう止められないと考えられるが、会社員を前提として設計された日本の法制度は、まだ時代に追いついていない。
たとえば、一部特例を除き、フリーランスは労災保険に加入できないため、病気やケガで働けなくなった瞬間に収入が途絶える。フリーランスとして働く女性の45%が産後1ヶ月以内に仕事に復帰しているというデータもある。会社員と違って出産手当金、育児休業給付金、社会保険料の免除がないので無理もない。
また、国民健康保険は働き盛り世代の予防医療に割く財源の余裕がないため、健診や人間ドックとは無縁というフリーランスは珍しくない。

こうした実態を自己責任とする見方もある。昔は実績や財政基盤などが申し分なくそろった人が、相応の覚悟を持って独立すべしと考えられていたので、それで良かった。しかし、これだけ一億総活躍が叫ばれ、働き方の多様化が求められる時代に、果たしてそのままで良いのだろうか。フリーである以上、事業リスクは当然自ら負うが、健康や育児、介護等にまつわるライフリスクについては、働き方に中立なセーフティーネットが必要ではないだろうか。

2017年にフリーランスやパラレルキャリアの人が加盟できる協会を設立し、会員向けに健康診断や人間ドッグの優待、病気や怪我に備える所得補償制度等の福利厚生制度を提供し、好評を得ている。

一方、政府でもフリーランスに関する法的保護の必要性を中長期的に検討すべく、昨年から実態把握や課題整理が行われている。この10月から始まった「雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会」では、フリーランスの働き方を、事業者間取引として経済法のルールのみに委ねるのか、労働者に準じるものとして現行の労働関係法のルールを参考に保護等を考えていくのかが争点になる。当協会でも提言活動のためフリーランスの本音を集めるフリーランス白書の調査を実施中だ。

労働寿命が長期化する現代では、一人の人生においてもライフイベントやキャリアステージによって望ましい働き方は変化する。副業、開業、起業など就労形態レベルでの流動性が高まり、行ったり来たりでその都度最適な働き方を選べるようになれば、誰もがより長く、より幸せに働き続けられるのではないだろうか。そんな想いで検討会の行方を見守っている。

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今年もフリーランス協会は、誰もが自律的なキャリアを築ける世の中の実現へ向けて、様々な取り組みを進めて参ります。

共感してくださる皆様からのご支援、ご指導の程、本年も何卒よろしくお願い申し上げます!

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