自民党 経済成長戦略本部でお話ししてきました

おはようございます。ヒラマリです。3月24日、自民党政務調査会の経済成長戦略本部の有識者ヒアリングで、フリーランスの現状認識と課題について、お話しさせていただきました。(発表資料はこちら

これはコロナ騒動が起きる前から予定されていたもので、そういえば昨年もちょうど同じ時期にプレゼンプレゼンしていましたね。

独禁法の大家で、フリーランス(個人)も独禁法による保護の対象とするという画期的な方針を定めた「人材と競争政策に関する検討会」の座長を務められた神戸大学の泉水文雄教授とご一緒させていただき、ありがとうございました。

昨年秋の「フリーランス白書2020アンケート ~フリーランスの契約実態とお困りごとを大調査(調査結果は4月公開予定)の回答にご協力をいただいた皆様のお陰もあり、2月7日の未来投資会議にて発表された「新たな成長戦略実行計画策定に向けた今後の進め方のたたき台」では、「フリーランスなど雇用によらない働き方の環境整備」が成長戦略の一翼に位置付けられています。

4.フリーランスなど雇用によらない働き方の環境整備

‧ フリーランスについては、ギグエコノミーの拡大により高齢者の雇用拡大に貢献しており、健康寿命を延ばすとともに、社会保障の支え手を増やす観点からもその適正な拡大が不可欠
‧ 希望する個人がフリーランスを選択できる環境を整えるため、内閣官房において、公正取引委員会、厚生労働省、中小企業庁など関係省庁の協力の下、政府として一体的に、以下の政策のあり方を検討。
独占禁止法(優越的地位の濫用)及び下請代金支払遅延等防止法などに基づくルール整備のあり方
発注者の指揮命令を受けて仕事に従事する場合(現行法上も「雇用」に該当するもの)の労働法の具体的適用のあり方

これを受けて、本日は、フリーランスにありがちな事業トラブル(ビジネストラブル)の実態と、新型コロナウイルス感染症拡大で浮かび上がった課題を中心にお話しさせていただきました。

そして、3月19日の日本記者クラブ会見や、首相官邸でのヒアリングでお伝えしたことと一部重複しますがあらためて、今後も休業が続く一部職種への給付型支援ベビーシッター助成金一律給付のタイミング考慮(影響が直撃した興業界、観光業界、飲食業界の需要拡大施策に)、中長期では契約ルール整備健康リスクのセーフティネット整備などのご検討をお願いしました。

特に、未来投資会議の資料でも言及されている契約ルールの整備については、フリーランス協会としては設立以来ずっと、下請法の改正をお願いしてきました。具体的には、資本金1000万円以下の企業は下請法を守る必要がないことになってしまっているので、改善(資本金要件の撤廃)をお願いしたいというお願いです。(参考記事:Yahoo!ニュース「吉本興業は下請法の適用外?芸人のギャラは「囲い込みプレミアム」の考慮を」)

公正取引委員会HPより

最近では、この資本金要件を引き下げるべきという意見もあるようですが、今の時代、資本金はもはや企業(ないしは個人)のパワーと比例しません。資本金が1円でも、ないしは資本金という概念のない個人(個人事業主でさえない可能性あり)であっても、取引相手に対してパワーを持つことがあるので、資本金要件を引き下げるだけでは意味がないような気もします。シェアリングエコノミーやクラウドソーシングは、誰もが発注者にも受注者にもなりえる世界ですし。

ただ、現在の下請法の建付けでは、どちらが親事業者(強者)と下請事業者(弱者)なのかを、何かしらの指標をもって便宜的に判断できるようにしておく必要があります。資本金以外にも、売上高、従業員数などいろいろアイディアがあるかもしれませんが、「個」の時代と言われる現在です。たとえば資本金が1円で、売上高もほどほどで、自分以外の従業員はいない個人事業主であっても、その界隈でものすごい影響力と交渉力を持っている、ということは十分に考えられます。

うーん、なかなか難しい…

ただ、私たちも、下請法だけであらゆる問題を撲滅すべきと、こだわっているわけではありません。厚生労働省の雇用類似検討会でも、フリーランスは労働者ではなく自営業者であるという共通認識を前提として、今年度は契約ルール整備が議論されてきました。私も2月14日の第19回「雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会」でプレゼンさせていただきましたが、おおよその方向性がまとまりつつあります。

下請法改正と雇用類似検討会のアウトプット(立法なのかガイドラインなのかはさておき)とのハイブリッドで、契約トラブルを(せめて口約束だけでも)減らしていくのが現実的なのかななんて、ぼんやり考えています。

ちなみに、ガイドラインとしては、厚生労働省が2018年に作成した「自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」というものがあり、フリーランス(≒自営型テレワーカー)と取引する際に、発注企業が守らなければいけないことが整理されています。しかし、ガイドラインが公開されて2年経った現在でも、残念ながら契約トラブルは無くなっていないのが現状です。(そもそも、意図的に契約書を残さず口約束に留めたり、報酬を踏み倒したりするような企業がガイドラインを守るとは考えにくいですが苦笑)

やはり私としては、せめて三条書面(下請法第3条に規定されている書面)の項目、もしくはその一部項目だけでも良いので、(優越的地位の判定や資本金の如何に関わらず)発注者が受注者に対して書面で交付することを法律で義務付けていただけるといいなぁと思っています。

なお、もしご興味のある方は、昨年8月の話ですが、公正取引委員会や厚生労働省のご担当者にフリーランスの契約トラブル是正に向けた取り組みをお話しいただいたプレス勉強会の報告レポートもぜひご覧ください。
フリーランスに朗報! もう泣き寝入りはやめよう。契約トラブル解消に動く各省庁はあなたの味方!(Think IT)

以上、独り言でした。

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