あけましておめでとうございます。ヒラマリです。
今年の年末年始は寒波に見舞われた地域も多かったようですね。東京も昨日は大雪でした。
ワクチン普及で一時は収束するかと思われたコロナも、オミクロン株の拡大で再び脅威になり、またしても先行きの見えない状況に焦りや不安を感じてしまいそうです。
(いやいや、一年以上に及ぶコロナとの闘いでサバイバルスキルを強化して収入源も複線化したぜ!リモート商機どんとこい!という方もいるかとは思いますが)
いずれにせよ、今年こそ、今年こそは、あらゆる職種のフリーランスの皆さんが、安心して日々の仕事と暮らしを営める状況が戻ってきますように。と、初詣でお祈りしてきた次第です。
さて、2022年。今年はフリーランス協会が5周年を迎えます。
フリーランス協会を任意団体として設立したのが5年前の1月26日。同年4月20日に一般社団法人化しました。
お陰様で、活動を支援してくださる会員様も毎年着実に増加し、この1月6日現在で、一般会員(有料会員)が9,214名、法人会員が268社となりました。法人会員のうち、45社は当協会のベネフィットプランをOEM提供しています。
また、フリーランス白書等の実態調査の母集団となるフォロワー総数は58,919名と、6万人が目前に見えてきています。
「働き方改革」が叫ばれて間もなかったの5年前と現在とでは、見えている景色がだいぶ変わってきたなぁとしみじみ感じます。
5年間のあゆみは法人設立5周年を迎える4月にまた振り返るとして、今日は2021年の一年間の活動をダイジェストで振り返ってみたいと思います。
(すべての活動やイベントは紹介しきれないので、主なものに限っています。関係者の皆様ご容赦ください!)
会員向けサービス
・報酬トラブル弁護士保険「フリーガル」をすべての一般会員に提供
これまで任意加入の保険として好評だったフリーガルを自動付帯にしました。年会費1万円は据え置きで、弁護士の無料電話相談と、最大70万円の弁護士費用保険が利用できます。
【ニュースリリース】報酬トラブル弁護士保険「フリーガル」をすべての一般会員に提供 ~年会費1万円は据え置きでさらなる安心を~
・1300名を超える会員とご家族にコロナワクチン職域接種を実施
湘南台ブレストクリニック様、fabbit株式会社様をはじめとする様々な方のご厚意とご協力により職域接種を実施し、多くの会員に喜んで頂くことができました。第3回のブースター接種の実施も検討中です。
・フリーランス&パラレルキャリアのためのキャリア相談モニターキャンペーン
ベネフィットプランへのキャリア相談サービス追加検討のため、国家資格キャリアコンサルタント有資格者の「フリーランス&パラレルキャリア・支援アドバイザー」によるオンラインカウンセリングのモニター募集を開始しました。(応募は1月9日まで)
・世界的に有名なオンライン学習プラットフォームUdemy の無料受講者募集開始
2020年度から無料会員・一般会員が利用できるようになったオンライン学習プラットフォームSkillsBuildとUdemyが提携。300以上の日本語コースが無料でお使いいただけるようになりました。
この他にも、多彩なベネフィットプランが続々追加されています。
提携コワーキングスペースも全国123ヵ所に拡がっているので、一般会員の方はぜひチェックしてみてくださいね!
ベネフィットプラン https://www.freelance-jp.org/benefits
提携コワーキングスペース https://www.freelance-jp.org/coworkings
白書・調査
・フリーランス白書2021の発表
2021のテーマは、コロナ禍によるフリーランスへの影響、フリーランスが考える「定年」と人生100年時代のキャリアプラン、社会保障に対する課題感でした。
・フリーランス白書2022の調査
2022のテーマは、第5波が過ぎさった現在の業務実態、ポストコロナで進むの新しいキャリア構築、経理・契約の電子化への不安や課題です。お陰様で過去最高の1,254名の回答を頂きました!調査結果発表は3月を予定しています。
【フリーランス白書2022】回答協力&拡散のお願い~フリーランスに関する政策が動き出す今!あなたの声をきかせてください〜
・フードデリバリー配達員実態調査の開始
どんな状態を理想として就業環境整備が行われるのが望ましいのか、フードデリバリー配達員として働く方々の本音や多様性を可視化し、政策提言に活かすため、実態調査を開始しました。(1月16日まで実施中)
この他には、後述の「フードデリバリープラットフォームサービス8社に対する実態調査」や「フリーランスの消費税の転嫁の実態や請求業務に関する実態調査」を行ったほか、フリーランス向け新サービスを検討中の企業様へのマーケティング協力として、「働けなくなったときの収入減に関するアンケート調査」(調査主体:エヌエヌ生命保険株式会社)、「報酬・委託費のデジタルマネーでの受取りに関する意識調査」(調査主体:ヤマトシステム開発株式会社)を行いました。
政策提言
・参議院 国民生活・経済に関する調査会でコロナの影響について報告
フリーランス白書2021の調査結果速報に基づき、新型コロナウイルス感染症によるフリーランス・個人事業主への影響について報告し、「すべての働く人が参加できるセーフティネットの整備が急務である」旨をお伝えしました。国会での発言はこれが初めてでした。
・フリーランスガイドラインの公開
これまで長きにわたり実態調査に基づく政策提言やメディアでの発信を続けてきたフリーランスの契約トラブル問題。トラブル防止への第一歩として、「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」が策定されました。フリーランス協会でも策定過程や公開後の広報周知において協力しています。フリパラに掲載したインフォグラフィックは結構バズりました。
・フードデリバリー配達員向け労災保険特別加入の拡充
「フードデリバリープラットフォームサービス8社に対する実態調査」の結果を厚生労働省に提出し、労働政策審議会労災保険部会での発言を行いました。結果、2021年9月よりフードデリバリー配達員に対する労災特別加入が認められることになりました。
・「インボイス制度導入によるフリーランスへの影響・不利益を最小限とするための取組み要請」申し入れ
5月に実施した「フリーランスの消費税の転嫁の実態や請求業務に関する実態調査」の結果を踏まえて、財務省等に対し、発注事業者&仲介事業者に対して適切な対応を要請する等、インボイス制度導入でフリーランスが不利益を被ることのないよう取組みを行うよう申し入れました。その結果、令和3年度補正予算案にインボイス関連の支援策が加わり、インボイス登録も必要を感じた際に随時可能な形に変わるなど、少しずつ取組みを始めていると財務省より報告を受けています。
・「フリーランス保護のための新法」と「勤労者皆保険制度」
11月に閣議決定された「新しい資本主義実現会議」の緊急提言で、フリーランスガイドラインより踏み込んだ形でフリーランス保護を目指す新法を立案することと、働き方に中立的な社会保障や税制の整備を進めて勤労者皆保険を実現することが明記されました。新法立案にあたっては、平田・中山に対する相談・ヒアリングのほか、様々な職種、立場のフリーランスに対するヒアリングの実施等で政府に協力しています。
そのほか2021年は、政府税制調査会 納税環境整備に関する専門家会合(内閣府)、人生100年時代/ポストコロナ時代の個人の活動履歴の在り方検討会(経済産業省)へ出席し発表・発言したり、社会保険の在り方(厚生労働省)、記帳水準の向上(財務省)、価格交渉促進(中小企業庁)、法人設立ワンストップサービス(内閣府)、ソフトウェア制作業・受託システム開発業の取引適正化(公正取引委員会)など、幅広いテーマで各省庁のヒアリング・意見交換に対応しました。
求人ステーション(ジョブ創出)
・「フリーランス・副業人材の仲介事業者のための手引き」を公開
業務委託の仲介事業(人材エージェントやクラウドソーシング、シェアリングエコノミー等のプラットフォーマー)向けに、厚労省の「仲介事業に関するルール検討委員会」での議論を踏まえ、手引きを策定しました。
・求人ステーションの2021年度認定マッチング事業者が19社25サービスに
上述の「フリーランス・副業人材の仲介事業者のための手引き」に沿った厳正な審査をクリアした認定マッチング事業者が、第2期は19社に増えました。この19社に対しては、求人ステーションを通じた一括求人が可能ということで、求人ステーションへのお問合せも増えてきています。
・第3回フリーランスパートナーシップアワードを開催
フリーランス協会会員によるファイナリスト投票の結果、今年は神戸市(活用企業部門)と株式会社サーキュレーション(エージェント部門)が大賞に輝きました。おめでとうございました!
・損保ジャパンと『多様な人材活用による地域企業活性化に向けた連携協定』締結
保険提供でもお世話になっている損保ジャパン様と、求人ステーションを活用しながら多様な人材活用の普及による地域企業活性化と地域経済の持続的発展に貢献していくため、連携協定を結びました。
・神戸市で「求人ステーションKOBE」を開設
神戸市で副業・兼業人材活用の無料相談窓口「求人ステーションKOBE」を開設し、市内中小企業における「助っ人」活用を促進しています。
【プレスリリース】神戸市と副業・兼業人材活用の相談窓口「求人ステーションKOBE」を開設 ~副業・兼業人材活用の専門家が市内中小企業に「助っ人」紹介~
パラレルキャリア・セカンドキャリア支援
・副業講座やキャリア自律支援など法人向け研修を展開
2020年の年末にリリースした「50代からの自律志向人材育成プログラム」をきっかけに、幅広い世代の社員に向けた副業支援、キャリア自律支援の研修を大企業からご依頼いただくことが増えてきました。法人研修先第1号となった丸紅従業員組合様では、300名を超えるお申込みが。会社員であってもキャリア自律が求められてきていることを感じます。
・セカンドキャリア談話室
10月から毎月1回、ランチタイムに人生100年時代のアレコレをゆる~くおしゃべりするオンラインの談話室を始めました。脱サラ、独立、開業、副業などのキーワードに興味のあるミドルシニアの皆さんの人生相談の場として、毎回すぐに定員が埋まる人気ぶりです。
地方創生
・徳島県の関係人口創出施策を展開
徳島県とともに、徳島県の風景や食文化、そこに住まう人々の魅力をフリパラやセミナーを通じて発信し、徳島県のファン創出に向けて協力することになりました。今年の1月、2月にもイベントを開催予定です。
【プレスリリース】徳島県の関係人口創出を推進! フリーランス・副業人材向けに徳島の魅力を探索・発信し、 徳島ファン創出に向けて協力
イベント「フリーランスなら必ず知っておきたいシリーズ」
2021年に主催したイベントは、コロナ禍の影響もあり例年より少なめの18件。
その分、1件ずつに全集中の呼吸で、フリーランスや副業ワーカーが最低限身に付けておきたいリテラシー獲得支援のため、「フリーランスなら必ず知っておきたいシリーズ」を開催しました。プレゼン資料やQ&Aは、イベントレポートからご覧いただけますので、見逃したぁぁという方もぜひご確認ください!
・嫌な思いをしないために知っておきたい法律の基礎知識
「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」とフリーランス向け無料弁護士相談「フリーランス・トラブル110番」について、内閣官房、厚生労働省、公正取引委員会の担当者や弁護士の先生に解説頂きました。参加申込み者数は395名。
・実際にあった怖い話から学ぶ契約トラブル回避の基礎知識
「フリーランス・トラブル110番」で相談にあたっている弁護士の先生方から、実際にあった相談事例に基づく教訓や、実際にトラブルに遭った際に取り得る具体的なアクションプランについて解説頂きました。参加申込み者数は211名。
・インボイスとやらが話題ですが、何をどうしたらいいのか教えてください
いかにも難解に思えるインボイス制度の仕組みと、「適格請求書発行事業者(課税事業者)になる/免税事業者のままでいる」のパターン別メリット・デメリットを、財務省担当者と税理士の先生から易しく解説してもらいました。参加申込み者数は961名。
・行列のできる税理士相談所!確定申告ビギナーもベテランも
確定申告の基礎知識や節税効果のある公的制度について、2名の税理士の視点から分かりやすく説明。ウワサの「電子帳簿保存法」の対応も、国税庁のご担当者からバッチリ解説頂きました。参加申込み者数は727名。
【イベントレポート】行列のできる税理士相談所!確定申告ビギナーもベテランも【フリーランスなら必ず知っておきたいシリーズ】
事務局運営
・プロボノ組織を卒業
これまで4年間頑なにこだわってきたプロボノ運営を卒業し、5年目からは全事務局メンバーと業務委託契約を締結しました。1年近く経ってみて、散々プロボノにこだわってきた私も、やっぱり契約組織にして良かったなと実感しています。お陰で、事務局メンバーの結束も強まった気がするし、「自律した個の集合体」としての組織運営がよりスムーズになったような。引き続き、自分たち自身が第一線で多様な働き方や生き方を体現しているという自負を持ちながら、新しい組織のカタチを模索し続けていきます。
情報発信
・リニューアルしたフリパラが好調
2020年末にフリパラ編集部の体制を強化して以降、フリパラで発信できる記事の本数が増えて、コンテンツの中身も充実してきたように思います。noteのおススメ記事にPickされることもしばしば。ぜひこの機会に過去記事で気になるものも見てみてくださいね。
・『副業・フリーランス 「稼げる自分」になる仕事術 (NewsPicks Select) 』を出版
平田が「NewsPicksプロピッカー新書」に寄稿し、好評を博した連載コラムが、新たな書き下ろしを加えて電子書籍化されました。独立や副業を検討中の方や、既にフリーランスとして活動しながら更なるキャリアアップを目指す方向けです。
【NEWS】NewsPicksプロピッカー新書より『副業・フリーランス 「稼げる自分」になる仕事術 (NewsPicks Select) 』を出版
というわけで、あらためて盛り沢山ですね。。。ここまでお読みくださった方には、厚く御礼申し上げます。
このように多岐にわたる活動ができたのも、貴方様をはじめとする私たちのビジョンやミッションに共感し、支えてくださる多くの方の存在があったからこそです。
そして、これだけの活動をそれぞれのミッションに基づいて切り盛りしてくれている頼もしい事務局メンバーにも、心からの愛と感謝を。みんな大好きだー!
2021年はコロナ禍におけるフリーランスの苦境への注目が転じて、一歩ずつですが、様々なことが進んできたように思います。
2022年も引き続き、誰もが自分らしく働ける社会の実現を目指し、
フリーランスやパラレルワーカー当事者たちの声を集めて発信する拡声器として、
フリーランスやパラレルワーカーが活躍するための有用なインフラとして、
地道に活動を続けてまいります。
本年もよろしくご支援・ご指導の程お願い申し上げます。
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
代表理事 平田麻莉