あけましておめでとうございます。ヒラマリです。
2020年は全人類が過去に類を見ない試練に晒された一年でした。試練は年が明けてもなお続いています。
特に私たちフリーランスや小規模事業者の中には、感染症のリスクや不安との闘いだけではなく、経済的に厳しい立場に追い込まれたり、自分が誇りを持って向き合ってきた仕事の意義について自信を揺らがされてしまったりするような、つらく、苦しい思いをされている方がたくさんいらっしゃると思います。
一方で、オンラインに対応するビジネスモデルを模索して新たな道が切り拓けた方や、ずっと気になっていた副業に挑戦した方もいるかもしれません。
忙しない日常のルーティンを繰り返す中でいつの間にか閉じ込めてしまっていた自分の本質や大切にしたい軸に気づき、新しいワークスタイルやライフスタイルへシフトし始めた人もいるかと思います。
そのように個人レベルから社会レベルまで、あちらこちらで大きな変化が起こっている中で、私たちフリーランス協会にとっては、自分たちの役割や社会的責任をあらためて再認識させられる一年でもありました。
4年前の2017年1月に設立したフリーランス協会ですが、現在では国内最大規模のフリーランスネットワークとなり、4万3千人を超えるフォロワー(無料会員)と、6千人を超える一般会員(有料会員)がいます。
まさに言葉どおりの「緊急事態」の中で多くのフリーランスや小規模事業者の方々が、私たちを頼り、声を寄せ、期待してくれました。政府や自治体の関係者からも、政策立案や制度設計、広報周知などにおいて、これまで以上に協力を求められる機会が増えました。
まだまだやりきれていないこともたくさんあるのですが、一年のはじまりのこの時に、2020年の活動を振り返り、2021年の針路を自分なりに整理してみたいと思います。
(すべての活動やイベントは紹介しきれないので、主なものに限っています。関係者の皆様ご容赦ください!)
2020年の振り返り
1月
1月の時点ではまだ国内ではコロナの流行の兆しは見られませんでした。が、当時の安倍総理の施政方針演説を見直すと、コロナをきっかけに訪れたように思われがちな副業の増加や地方回帰、フリーランス保護といった流れは、実はコロナによって加速しただけだったのだと思い出されます。
2月
タニタ様からのご要望で、業務委託化した社員向けの福利厚生・サポートとして、ベネフィットプランをOEM提供させていただいています。2021年4月から通称「70歳までの就労機会確保法」が施行されると、定年を機に業務委託に切り替わる会社員が増加すると考えられますが、タニタによる社員の自律支援の取り組みは、後に続く企業のロールモデルとなりそうです。
2018年10月から(厳密にはその前の会議体として2017年度から)フリーランスの保護について検討を続けてきた雇用類似検討会でお話しさせて頂きました。
確定申告シーズンに合わせて、インボイス制度の説明会もやっていましたね。インボイス制度の開始は2023年10月からなのでまだ猶予がありますが、一応すべてのフリーランスや副業ワーカーに関わることでもあるので、折を見てまた説明会など企画していきたいと思います。
3月
3月に入るといよいよ新型コロナウイルス感染拡大の影響が深刻になってきました。私たちは、フリーランスにどのような影響が出ているのか緊急アンケートを開始し、2日後に速報を公開したほか、随時増えていく回答をリアルタイムで関係省庁の担当者が閲覧できるようにしました(もちろん個人情報は伏せた状態で)。
そして3月9日には総理・官房長官に宛てた緊急要請を公開、提出しました。同日公開したYahooの記事も瞬く間に拡散され、52万PVを超えました。その後も、首相官邸でのヒアリングに出席させて頂いて総理や大臣各位にフリーランスの苦境をお伝えしたり、日本記者クラブで会見させて頂いたり、連日メディアへの情報提供・取材対応を行ったり、てんやわんやでした。
また、感染症拡大前から予定されていた毎年恒例の自民党の部会(経済成長戦略本部、競争政策調査会)でも、議員の皆様の関心はコロナの影響で、然るべき対応策について要望申し上げる機会を頂きました。
フリーランスへの支援を求める一方で、フリーランスだからこそできることがないかとも考えました。そして、フリーランスや副業ワーカーが、経営難に陥った企業の助っ人として活躍できる機会を増やせたらという想いで、これまで有料会員しか使えなかったフリーランスDBを、無料会員にも開放しました。
また、フリーランスや副業・兼業人材を活用したい企業向けの無料コンシェルジュサービス「求人ステーション」をリリースし、独自審査を通過して認定を受けたマッチング事業者13社(現在は12社)の協力を得て、コロナの影響を受けた企業の経営再建支援プログラムを提供したりもしました。
4月
4月に入ると緊急事態宣言とともに持続化給付金を含む様々な支援策が発表され、支援要請から一変して、今度は支給要件等の政府からの相談に応じたり、支援策をフリーランスの皆さんへ広報周知したりで慌ただしくなりました。新たな支援策が発表されるたびに協会ブログで解説記事を書き、オンラインで解説セミナーを開催したり。Yahooで書いた記事は特に多くの方に見て頂いたようで、フリーランス・個人事業主向け支援策のまとめ記事は65万PV、持続化給付金の申請方法の解説記事は83万PVにも上りました。
また、緊急要請に掲げていたベビーシッター助成の実現にあたり、内閣府からの依頼で割引券支給事務局を引き受けることとなり、急ピッチで申請受付・審査・発給のシステムとオペレーションを構築しました。打診を受けてから体制構築まで1か月足らず。手前味噌ですが、困っている人々の力になりたいと、他業務もこなしながら不眠不休で尽力してくれた事務局メンバーの奮闘に感動しました。
コロナの支援策について情報発信するだけでなく、先行きが見えない中でキャリアに不安を持つ人も多いのではないかと思い、2020年度の活動テーマを「With/Afterコロナのキャリアを支える」とし、オンラインセミナーも始めました。4月は、フリーランス協会のアドバイザリーボードでもある花田光世先生にお願いした特別講義ではZoomをアップグレードして500名に増席した定員があっという間に埋まり、宮本恵理子さんによるライター向けスキルアップ講座も大変好評でした。
【4月17日(金)オンライン開催】慶應義塾大学名誉教授 花田光世先生 特別講義「今、わたしたちにできること~ピンチをチャンスに転じる、アフターコロナのキャリアづくり」
この頃からミドルシニアのキャリア支援がパラキャリ推進PJの重点テーマに。コロナで中止にしたリアルイベントをオンラインに切り替えた結果、全国から200名近い方にご参加いただきました。
【イベントレポート】2020年4月27日(月)50代サバイバル ~人生100年時代を生き抜くキャリア戦略~をライブ配信いたしました。
コロナの影響で公開が少し遅れましたが、2019年度に制作に取り組んだ外部人材(副業・兼業・フリーランス人材)の活用ガイダンスと事例集も公開されました。
5月
調査・白書チームの発案で、コロナ禍での意識変容調査を実施。2週間ちょっとの調査期間でフリーランス1723名、会社員648名の有効回答を得て、調査結果は数多くのメディアで報道されたり、総理発言に引用されたりしました。
6月
フードデリバリーサービスに従事するフリーランスの皆さんにとって気になるのが、配送中の事故。Uber様からのご依頼で、傷害保険を自動付帯にしたベネフィットプランを新たに作り、OEM提供を開始しました。配達員の方々の間で口コミされ、大きな反響がありました。(よくある質問はこちら)
持続化給付金の支給要件は当初、事業所得で確定申告している人でしたが、給与所得や雑所得で計上している人からの問い合わせが協会宛にも相次いでいたため、そうした方々の実態や背景課題について経済産業大臣にお伝えしました。
毎年3月頃に出しているフリーランス白書ですが、昨年はコロナ支援策の緊急要請などでバタバタしたため、この時期に。毎年行っている年収や満足度等の定点観測調査や前月にリリースしたコロナ禍調査に加えて、地方での就労意欲、契約トラブル、ハラスメント、副業解禁企業の制度運用、副業・兼業人材の活用事例集など、2019年度の政策提言用に実施した調査もまるっとまとめた長編大作になりました。
法人会員の皆様向けに毎年開催している年次報告会も、コロナ対策でオンライン開催となりました。会員企業同士の交流タイムが取りづらいのが難点ではあるものの、普段であれば東京の会場にいらしていただきづらい地方のコワーキングスペースにもご参加いただけたのは良かったです。
兼業・副業の労働時間管理に関する対応方針が政府から発表されたことを受けて、経済産業省の担当者に公開インタビューし、副業解禁する企業が社員の労働時間管理とどう向き合えば良いのかを解説いただきました。
【7/8(水)オンライン開催】副業の労働時間管理って、どうしたら良いんですか? ~現場担当者に聞く、「兼業・副業の促進に向けた対応(案)」の読み解き方~
7月
IBMの社会貢献プログラムの一環で、本来は有償のオンライン学習プラットフォーム「SkillsBuild」をフリーランス協会の会員向けに無料提供していただきました。コロナで仕事が失われた方や、スキルアップして不安を払拭したい方の一助となればという考えでしたが、かなり幅広く充実したカリキュラムが揃っているため、幅広くご活用いただいているようです。
上記と同じく「With/Afterコロナのキャリアを支える」スキルアップ支援の取り組みとして、4回シリーズのセルフブランディングワークショップを企画したり、amana様と共催でエディター向けスキルアップ講座を行ったりしました。
8月
「With/Afterコロナのキャリアを支える」はスキルアップ支援だけではありません。フリーランスや副業・兼業で働く人たちの活躍の場(お仕事)を増やすことも重要です。コロナの影響でリモートワークが普及し、常勤ではない業務委託でも企業が受け入れやすくなったので、ジョブマッチングに携わる賛助企業の皆様の協力を仰ぎながら、兼業・副業人材の活用で著しい成果を出した企業事例を紹介するイベントをシリーズで全4回開催しました。
関東経済産業局との複業人材活用推進の取り組みも昨年で3年目になりました(1年目はクオリティオブライフ様、2年目以降はパソナ様とご一緒)。昨年は静岡、塩尻、茨城の3都市がモデル地域でしたが、コロナの影響で現地での説明会やフィールドワークは断念。しかし、パソナさんの素晴らしい取り仕切りで、オンラインでも良いマッチングが多数生まれているようです。
9月
9月から中小企業庁の中小企業デジタル化応援隊事業のパートナー団体として、フリーランスや副業ワーカー向けの周知広報のお手伝いを始めました。全国6都市(東京、大阪、名古屋、福岡、仙台、札幌→感染症拡大によりオンラインへ変更)での説明会やオンラインセミナーを開催しています。
https://blog.freelance-jp.org/20201029-11001/
10月
静岡市と連携協定を締結しました。求人ステーションを始め、協会設立から一貫して業務委託による人材活用の普及啓発に取り組んできた知見を活かし、静岡市内企業の多様な人材活用への挑戦と、企業OBや副業・兼業人材等の就労機会創出を後押しします。協定は2021年度も継続予定です。
コロナの影響でリアルイベントが開催できなくなり、フリーランスにとって大事な、人との出会いや交流の機会が減少したことを受け、会員同士の共創活動を支援する場として、エンファクトリー様のご協力でTeamlancerエンタープライズを導入しました。
【プレスリリース】フリーランス協会が、Teamlancer(チームランサー)エンタープライズを導入し、4万人の会員同士の共創活動を支援
オクシィ様からのご依頼で、保育施設併設シェアオフィス「マフィス」の月極利用者向け特典として、ベネフィットプランのOEM提供を開始しました。
11月
フリーランスパートナーシップアワード2020の表彰式をオンラインで開催しました。2019年を大きく上回るエントリーをいただきました。両部門ともに5者のファイナリストの記事が公開されていますが、いずれも素晴らしい事例なので、ぜひご覧ください!
これまでフリーランスが利用できる公的な相談窓口はありませんでしたが、遂に「フリーランス・トラブル110番」が開設されました。業務委託で働くフリーランスや副業ワーカーが取引先とのトラブルに直面した時に、無料で弁護士に相談し、サポートを受けることができます!この制度の実現に向けて長きにわたりご尽力くださった雇用類似検討会の委員および厚労省関係者の皆様に、この場を借りて深く御礼申し上げます。
昨年はコロナのピンチをチャンスにということで、ワーケーションへの注目が一気に高まった年でもありました。11月は栃木県那賀川町の子連れワーケーションモニターツアーに協力したほか、沖縄県の後援でワーケーションに訪れるクリエイター向けイベントを企画。話題のアートホテルを舞台に、アート思考に関するベストセラー著書の末永幸歩さんをお迎えし、KabukStyle様にお得なツアーを組成してもらいました。イベントレポートはこちら。
映画業界で働く女性を守る会(swfi)の正会員向けにベネフィットプランのOEM提供を開始しました。フリーランスの業界団体へのOEMは、日本アニメーター・演出協会(JAniCA)、スポーツユニオンに次いで、3団体目となりました。
【プレスリリース】「映画業界で働く女性を守る会(swfi)」提携 swfi正会員を対象にベネフィットプランライトプランを提供
12月
法人会員の皆様向けに半期報告会をオンライン開催し、活動報告を行いました。活動報告資料はこちらからご覧いただけます。
2021年4月から改正高年齢者雇用安定法(通称「70歳就労法」)が施行され、70歳までの就労機会確保が企業の努力義務になることをふまえ、50代以上の社員のモチベーションアップやセカンドキャリア模索を支援する「50代からの自律志向人材育成プログラム」をリリースしました。これまで協会主催や自治体等からの依頼で行ってきたミドルシニア向けコンテンツをベースに、各社のご要望を踏まえた実践的研修ワークショップや副業体験を提供してまいります。
昨年末にはフリーランス白書2021のためのアンケート調査を開始しました。今年のメインテーマは、「コロナの影響」と「フリーランスの引き際と老後(と備え)」です。健康保険や厚生年金、雇用保険と同等のセーフティネットに関して、保険料試算に基づくニーズ把握も試みています。ぜひご回答をお願いします!
\回答期限2021年1月24日(日)23:59迄に延長/Amazonギフト券贈呈【フリーランス白書2021】回答協力&拡散のお願い~あなたの声が、社会を変える!〜
2021年の針路
というわけで、ざっと振り返っただけでも、けっこうなボリュームになってしまいました。
ここまでお読みくださった皆様、ありがとうございます。
2021年も首都圏での緊急事態宣言からはじまり、果たしてどんな一年になるのか、いつになったらコロナが収束して安らかな日々を送れるのか、なかなか予測はつきません。不安や落胆でいっぱいの方もいらっしゃると思います。
そんな中で私たちができることは、やはり、フリーランスや小規模事業者である皆さんのリアルな声を、実態を、不安や課題や要望を、拡声器となって発信し、ソリューションを作っていくことだと思っています。
ビジョンとミッション
昨年11月のリーダー合宿や12月の半期報告会で、新たに整理したミッションを発表しました。
ビジョンはこれまでと変わらず「誰もが自律的なキャリアを築ける世の中へ」を目指していきますが、国内最大規模のフリーランスネットワークとなったフリーランス協会のミッションは、①政策を実現する、②認識を変える、③マーケットを作る、の3つとしました。
①は言葉どおり、実態調査に基づく政策提言とその実現です。②は、セミナーやオウンドメディア・マスメディアでの情報発信を通じて、フリーランスや副業など新しい働き方を選択する人たちに関する理解促進や、人生100年時代に対応したキャリア形成のパーセプションチェンジなどを目指します。③は、フリーランスの業務や生活に役立つサービスやサポートを生み出していく意味と、フリーランス(副業・兼業人材を含む)が活躍できる業務委託の仕事の受け皿を増やしていく意味と、二つの意味で市場創出を掲げています。
プロボノ集団から、契約組織へ
ミッションを整理するとともに、フリーランス協会の組織体制についても大きな方針転換を行いました。
これまで、フリーランス協会はプロボノ(ボランティア)集団であることにこだわってきました。段階的に有償スタッフや有償業務を増やしてはいましたが、ベースとしては、報酬目的ではなく、協会のビジョンや活動に純粋に共感して参画してくれたメンバーで事務局を構成しています。なので、これだけの活動が成り立っていたのは、ひとえに事務局メンバーの善意と高い能力のお陰に他なりません。そんな素晴らしい事務局の仲間たちを大変誇りに思っています。
とはいえ、ちゃんとその貢献に経済的にも報いたいという思いがあったのも事実です。全国に40名と、そこそこ人数がいるだけに相応の財政基盤が整う必要があったのですが、ようやくここにきてその準備が整い、定常的にかかわってくれているメンバーは全員、業務委託報酬のお支払いを開始できることになりました。
また、これまでフラットな組織にこだわってなるべく階層を作らないようにしていたのですが、活動領域も活動量も拡大している中で、代表理事と事務局長がすべての判断をする体制への限界も見えてきたので、権限移譲を進めています。
対外的にはさほど大きな変化はないかもしれませんが、冒頭で述べた通り、フリーランス協会に対する期待や社会的責任が増している中で、しっかりと組織力も強化していきたいと思っています。
政策提言の主要テーマ
政策提言において、今年注力していきたいことは3つあります。
一つ目は、引き続きコロナの影響に晒される人々の状況を伝え、必要な支援策を求めていくこと。現在実施中のフリーランス白書2021のアンケートでは、2019年と2020年で年収がどれくらい違ったか等を聞いており、政府の支援策検討の後押しになればと考えています。
二つ目は、本丸ともいえるライフリスク周りのセーフティネット(健康保険や厚生年金、雇用保険と同等のセーフティネット)整備。こちらもフリーランス白書2021で、フリーランスの不安やニーズを具体的に明らかにし、提言につなげていきます。
人生100年時代と言われる中、企業(定年延長)にも政府(年金)にも頼らず労働寿命を延ばしていく方策として「生涯現役」のフリーランスが推進されているわけですが、実際問題、フリーランスが生涯現役というのはどこまで本当なのか、フリーランスにも引き際はあるのではないか、というのが私の問題意識です。フリーランスにも老後はあるのだから、その備えを自助だけではなく、公助や共助でどのように担保していくか。そのあたりの議論をしっかり巻き起こしていきたいと思います。
三つ目は、既に実現した(されつつある)政策を分かりやすく情報発信し、認知を浸透させていくこと。これまでフリーランス協会が問題提起してきたテーマ(下図の「業務トラブル対策」と「ライフリスク対策」)のうち、ハラスメント防止措置やトラブル相談窓口(フリーランス・トラブル100番)はお陰様で実現しました。
契約回りのルール整備も、昨年末に「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン(案)」(概要、本文)が公開され、契約内容の書面交付など発注者が実施すべきことや、フリーランスであってもきちんと労働法の対象として保護されるべき人の判断基準などが具体的に示されました示されました。年度内にはフリーランス向けの分かりやすいパンフレットも作られる予定なので、フリーランス協会でもオンラインセミナーなどを通じて、フリーランス・トラブル100番とセットで分かりやすく、しっかり周知していきます。
労災保険については、昨年末に新たに以下の3職種が特別加入制度で加入できるようになりました。
・芸能従事者(具体的には、ロケ撮影地、劇場、イベント会場、スタジオ、楽屋等での事故が起こる可能性のある、俳優等の実演家、演出家及び撮影、照明、音響、舞台監督、録音、美術製作、記録、メイク等の芸能製作関係者及びマネージメント従事者を含む)
・アニメーション制作従事者(具体的には、監督、演出、アニメーター(作画監督、原画、動画等のアニメ制作に係る作業)、仕上、美術、3DCG、撮影、編集、制作進行等を含む)
・柔道整復師
引き続き、対象職種の拡大が検討されていますので、フリーランス協会としてはフードデリバリーの配達ドライバーなど、労災加入ニーズのありそうな職種についての詳しい調査を行い、厚労省への提言を続ける予定です。
その他の主な活動領域
政策提言以外にも、ミッションにもとづき、ベネフィットプランの充実やフリーランス向けサービスの開発(企業の新規事業創出協力を含む)、ミドルシニアを含む幅広い年代のキャリア自律支援、企業に向けた副業・兼業人材活用の啓発やマッチング支援、ワーケーションや他拠点居住の推進など、様々な領域で引き続き精力的に活動してまいります。
フリパラ編集部も昨年末に体制強化したので、今年はこれまで以上に精力的に、皆様に役立つ記事を発信していきたいと思います!2021年のフリーランスを巡る3大トピックについて、フリパラでインタビューしてもらったので、こちらも併せてお読みください。
以上、長い挨拶になってしまいましたが、こうした活動ができているのも、ひとえに私たちの活動を会費で支えてくださっている一般会員、法人会員の皆様のお陰です。本当にありがとうございます。
本年も、できる限りのことを精一杯行ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします!